館山リノベーションスクールはじめて物語【第2章】当事者になる
(「第1章」のつづき)
【第2章】当事者になる
リノベーションまちづくり事業の検討を雇用商工課が担当する事になり、まずは実際のリノベーションスクールを見学してみることになりました。
ちょうど静岡県沼津市でリノベーションスクールが開催される予定があり、検討する市町村公務員のための見学コースが組まれていたのです。
私と島本副課長は沼津で合流して、実際のスクールの様子を見学しました。
翌日に予定のあった私は一足先に日帰りしましたが、島本さんは翌日、最終日の公開プレゼンまで立ち会われました。
沼津から帰ってきた島本さんは顔つきが変わっていました。
「館山でもリノベーションスクールを実現させたい」
そこから市役所内で、島本さんの奮闘があったと聞きます。
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しかしながら予算については可能性はゼロではないが非常に厳しい状況。
青木純さんに「どうやら難しそうです」という報告をしに行った当時の課長と島本副課長に、純さんは恫喝(笑)
青木純さん「このままじゃ引き下がれねぇ!手弁当で行くから、年明けに講演会をやろう!」
そうして急遽年明けの講演会を設定したのです。それが2019年1月8日のサカモトビルでの講演会。
チラシを作り、集客の挨拶まわりに奔走しました。
「大家の臨海学校」では、30名程度の集客だったので、一応の目標は100名。
ところが募集を開始すると、予約がどんどん積み上がり、当日は220人が駅前の空きビルの、にわか作りの会場に集まったのです。
まだお屠蘇気分の抜けない、仕事初めから3日目の平日の夜。
青木純さんの講演が、そして何よりもこの220人が集った事実と熱気が参加者たちの心を動かしました。
「このまちを、あきらめているわけではない」
「ひとりひとりが当事者になろう、なれる」
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そして、市議会に提出された予算は、、
リノベーションまちづくり予算80万円。
リノベーションまちづくり担当地域おこし協力隊採用1名。
80万円。。
5月に開催予定の「NHKのど自慢」予算160万円の半分。
これじゃリノベーションスクールはとてもとても開催できません。
落胆しつつも、地域おこし協力隊枠の設定に可能性をかけました。
「彼しかいない」
空き家・空き店舗に課題意識を持った若手の建築士資格所持者。
大田聡さんに夜中にメッセージを入れたのでした。
漆原「久しぶり。突然だけど、館山に来ない?移住。地域おこし協力隊の公募があるんだけど。大田さんしかいない」
大田聡さん「行きます。やります。応募します」
応募の意思を5分で決めてくれました。
そしてその後の公募により大田さんが委嘱決定。
2019年6月。リノベーションまちづくり担当地域おこし協力隊、大田聡さん着任。
余談ですが、大田さんも私も4月1日生まれ。
エイプリルフールズ結成。
こうして、私とともに裸踊りをしてくれるメンバーが1人増えたのです。
(「第3章」へつづく)