移住者で創る"終わらない夏休み"コミュニティ「ミナトバラックス」(南房総・館山) | 大家の学校

移住者で創る”終わらない夏休み”コミュニティ「ミナトバラックス」(南房総・館山)

この写真は、今年(2018年)5月に住人さんの結婚披露パーティを行った時のもの。

住人ご夫婦が入籍当時にできなかった披露パーティを開催し、全国から30組超が集まりました。

ここは千葉県、房総半島の南端にある館山市。 ここ「MINATO BARRACKS」(ミナトバラックス:通称ミナバラ)は、移住者を中心に10組が暮らす賃貸住宅。「現代版長屋」です。

 

はじめまして。「大家の学校」第2期・第3期を受講した大家の漆原秀(うるしばら・しげる)と申します。

2017年にこのミナバラをスタートさせるにあたり、2016年末に家族とともに都内から移住してきました。

 

 

元は築40年になる元公務員宿舎ですが、これを1棟リノベーションし、共同住宅として昨年春にスタートさせました。
移住者たちが、大家族みたいになって、南房総の四季折々を楽しみながら暮らしています。

 

その暮らしの一部をご紹介しましょう。

 

* * *

 

各部屋にもキッチンやリビングはありますが、1階の1室は住人専用のシェアキッチン&リビングがあります。

ミナバラみんなの食事会は「ミナ会」。

 

誰かが幹事ではなく、誰かが作るのではなく、それぞれに食べ物を持ち寄ってシェアしてワイワイと楽しんでいます。

 

 

 夏祭り。

去年は「食べる側」だった子ども達が、今年は「流す側」になっていたり。そういうことを確認できるのが定例行事の楽しみかもしれない。

 

ハロウィン。

車社会の館山のハロウィンはミナバラ公用トゥクトゥクでお菓子屋さんを巡って “Trick or Treat!”

 

クリスマスパーティ。

「サプライズで登場したサンタは本物か否か?」

子ども達の、去年の結論は「本物」と認定。

 

お正月には餅つき大会。地域の方もお呼びして。

 

ミナバラのスタートを一番楽しんだのは、うちの娘かもしれない。

一気に妹や弟がたくさんできて、おっちゃん、おばちゃんがたくさんできた。

 

世の中にはいろんな職業があるんだなって、いろんな得意不得意の分野があるんだなって、いろんな家族の形があるんだなって。

もちろん、うちの娘がいたことで楽しさが増えた子ども達や、「いつも遊んでくれてありがとう」と言ってくれるママ達もいる。

みんなに、居所と出番があることが大切。それをお互いに確認できることが大切。

 

 

住人だけの集まりや、時には地域の方を巻き込んだ集まりを経るたびに、住人の絆は深まります。

住人の生まれも育ちも違っているのに、この個性的な集合住宅で、日を追うごとに確実に絆が強まっています。

 

 

絆ってなんだろう??

 

 

絆は、きっと「弱さ×楽しさ×インパクト×時間」による記憶、なんじゃないかと思う。

 

季節を感じて、子ども達の成長や、それぞれの変化を確認しあう毎日。

 

 

移住先・新天地での新生活は、いいことばかりじゃないけれど、ほどよい距離感で弱さも見せられるからこそ、また強くなれる。

 

仲間がいるから、明日からも頑張ろうって思える。

 

 

ひと昔前だと、「移住=リタイヤ」というイメージがあったかもしれませんが、このミナバラ、そしてここ南房総で交流している移住者のほとんどは新たなチャレンジをするために移住をしてきた人たちです。

 

 

* * *

 

 

ところで、「BARRACKS」ですが、「兵舎」という意味です。

 

戦う人の休息の場所。

 

 

ミナバラはもともとは、海上保安庁の官舎(公務員宿舎)でした。

3年間の閉鎖期間を経て、関東財務局の一般競争入札に出た物件を入手しました。

 

官舎の余韻も残して、兵舎=BARRACKSとしました。

  

取得時が築38年。現在は築40年です。

室内は昔ながらの3DKタイプのお部屋ですが、間取りを1LDKに変更し、畳を板に変更。

キッチンやバスタブは新しいものに交換しました。

 

そして、室内は賃貸住宅でありながら、DIY自由で、退去時の原状回復義務もありません。

 

 

実際に住まわれている方のお部屋をご紹介しましょう。

「料理好き」が滲み出るケンさんのキッチン。カウンターキッチン風にして、ダイニングテーブルの家族と向き合えるように。

壁を白く塗って、タイルを貼って、マスキングテープでアレンジ。

 

暗くなりがちな玄関は壁を白く塗って、壁を一部ぶち抜いて明かり取りの窓も開けちゃった!

そして、下駄箱も赤く塗って、子どもの足型まで付けちゃった!!!

 

・・・いいんです。存分にやってください!

 

自分らしい暮らしの実現は、自分が心地いい空間作りから。

 

自由さを求めてきた移住先の部屋は自由でなくちゃ!!

 

 

2017年春のオープンから1年が経ち、大家の僕が思っていた以上に、あたたかな心地よい場に、予期しないワクワクが生まれる場になりました。

 

 

そこで、このMINATO BARRACKSの壁面に手書きの壁画を描いてもらうことにしました。

 

 

“Happily Ever  After Begins Here”

 

“「ずっと幸せに暮らしましたとさ」は、ここから始まる”

 

 

【物件の概要】
所在地:千葉県館山市湊137-1(館山自動車道 富浦ICから車で7分。JR館山駅から徒歩25分)
建物:RC造4階建、1棟全16戸(住居12戸、住人専用ゲストルーム1戸、シェアキッチン&リビング1戸、コミュニティスペース1戸、DIYガレージルーム1戸)
空室:2室(2018年9月現在)
大家:漆原秀(チューングループ有限会社)
サイト等: http://minatobarracks.com/
https://www.hituji.jp/comret/info/chiba/tateyama/minato-barracks

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